中山式習得技法について

1)「じっくり比較」で確実に美文字習得

pdcaサイクル


なぞりのステップを入れてしまうと、自分の字と手本と見比べてどこを直せばよいか考えず練習し続けます。つまり、惰性で練習する流れになってしまうのです。早く、効率よく文字を改善するには、手本の真横に自分の字を書き、図のように捉えて“どこが違うのかしっかり探す”ことが上達の近道です。


手本と違う部分を比較しながら探すという過程で、美しい文字の形がしっかり脳にインプットされます。次の、その違いを分析していきます。「角度なのか?」、「長さなのか?」など、自分の脳を使ってじっくり「考える」ことで、美しく書くためのコツがつかめます。


そういったサイクルを繰り返すことで、普段文字を書くときにも自分の改善点や美文字ポイントを意識しながら書けるようになるので、非常に早く上達を実感できます。上達するのが早いので、ますます練習も楽しく続けられる、という好循環が生まれます。 文字の練習は、達成感や上達の実感がすぐに得られる、とても楽しいものなのです。



2)「起点レッスン」でバランスを考える

スタート地点が重要です。点画の書きはじめはどこか、よく手本を見ましょう。どの位置から書き始めているのかをしっかり観察し、そこから真似て書くことで手本と同じようなバランスがとれるようになります。   1画目を捉えることになれたら、2画目はどこからか、3画目は…と図形を書くように探していきます。マスの縦横それぞれの中央に点線のラインが入った用紙を使うとわかりやすいでしょう。




3)「文字シェイピング」で文字の特徴をつかむ

文字のおおよその形(=文字シェイピング)がどうなっているのか、ということに意識します。 文字の外側を囲むようにしてみると、その文字の持っている「型」がわかります。 「これまで書いてきた文字は、全部真四角だったけど、こんなに縦長なんだ!」などと気づくことも多いはずです。 文字シェイピングに注目して練習することも美文字習得の近道なのです。


枠の中に書くように意識すると
文字の大きさや形を捉えながら
書く練習になります。








プロフィール

中山佳子

株式会社フィールドデザイン 代表取締役 一般社団法人書道能力開発協会
理事長 中山 佳子
・企業研修/美文字講師
・筆記具コンサルタント

中山佳子プロフィールはこちら

出版書籍

大判 くせを直せる!
美文字ペン字 基本練習帳
(西東社)

AERA Lesson 大人のたしなみ 美しいペン字練習帳
(朝日新聞出版)

大人の美文字レッスン帳
短時間できれいになる
(大泉書店)

大判 美文字筆ぺん基本練習帳 きれいな字が書ける!
(西東社)