シーンに適した筆記具の選び方
私たちの周りには多種多様の筆記具がありますが、みなさんはどのような筆記具を使っていますか?
日本では昔から、文字の形や文字の配置はもちろん、書かれる紙の色や柄や素材、そして墨の色も含めたトータルで、素晴らしい表現をしてきました。
文字を美しく整えるのに合わせ、相手の人や内容、場面によって使い筆記具を使い分ける心配りも必要です。バリエーションが豊かな今、どのような筆記具を使うかは、それぞれの特性を知った上でシーンに応じて使い分けましょう。
ビジネス文書や公的手続きに関わる書類
耐久性の高い油性ボールペンがおすすめです。インクに耐光・耐水性があり、文字も消えにくく、長期保存が可能なのです。水性ボールペンは書き心地は良いのですが、紙質との相性でにじんでしまったり水にぬれると読めなくなってしまったりします。
お礼状、お詫び状、目上の方への手紙
万年筆が良いでしょう。相手によっては、ボールペンで手紙を書くのは失礼だと感じる方もいます。万年筆は敷居が高いと思っている方も多いようですが、今は安価で書きやすいものも普及しています。まずは使ってみてください。
万年筆で書かれた文字は、濃淡、筆圧の変化による線の太さの違いが豊かに表現され、書かれた時の空気までも取り込んでくれるようなタッチになります。もちろん、筆や筆ぺんで書けると更に良いですね。
気軽な手紙、一筆箋、添え書き
水性ボールペン、水性サインペン、ゲルインクのボールペン…内容、相手に合わせ、どちらを使っても構いません。カラーインクのものを選んでも良いでしょう。セピアやブルーブラック、ボルドーなどの色は、ブラックより柔らかさがあって素敵な仕上がりになります。ペーパーグッズと合わせて色の組み合わせも楽しみながら個性も表現できます。
ご祝儀、お香典などの冠婚葬祭関連
小筆、または筆ぺんで書くことをおすすめしますが、慣れていなくてなかなか難しいと思う方も多いでしょう。最近では筆ぺんタッチのサインペンも普及しています。自分の書きやすいと思う一本を、時間のある時に選んでおくと良いですね。
自分用のメモ、スケジュールなど
ボールペンでも万年筆でも、自分の好きな筆記具を使って気持ちよく書いてください。付属のゴムで筆跡を消せるタイプのペンや鉛筆、シャープペンシルは修正が簡単にできるので非常に便利です。ただ、消せるタイプの筆記具は正式な書類には使えないのでご注意くださいね。